そのままでいい そのままがいい

あなたは 今のままで素晴らしい

 

10年程前の出来事です

ある日 自転車の前かごに 防犯カバーを取り付けることにしました

色々な形があると思いますが 私が購入したタイプは 上にファスナーで閉める蓋が付いていて 前かご全体をスッポリと覆う形になっており 上段と下段に各4カ所づつ 計8カ所に紐が付いて 内側から前かごに結びつけるという商品でした

 

マンションの自転車置き場に整列されている 自分の自転車に取り付けを始めました

ところが 始めてみると 意外に時間がかかるということが分かりました

前かごも色々なタイプがありますが その当時 オシャレな自転車の前かごは ワイヤー部分の目が粗い商品も多かった中 私の自転車は まさに おばちゃんが乗る自転車という感じで 前かごは細かいメッシュでした

かごの目が粗いと 取り付けも簡単なのですが 細かいメッシュとなると そこそこの太さのある紐を 一本ずづ細かい目に入れていくのは 針穴に糸を通す感覚にだいぶ近づきます

 

でも 貴重品の入っているバッグを 安心して前かごに入れるためですので 少々時間がかかろうが 少々面倒くさいと思おうが 続けなくてはなりません

 

そして

せっせと頑張って やっと完成しました

「やった~ 終わった!」

そのままお買い物に行く予定だったので

さて お出かけ~

と思ったのですが

 

!!!!!

!!!!!

自分でも信じられないことに気付きました

いや

できれば気付きたくなかったです

 

時間をかけて やっと完成したはずの 私の前かご防犯カバーが・・・

なんと

お隣に駐輪しておられた自転車の前かごに取り付けてしまったのです!

もう 考えられないです

 

目の前が真っ白になるのか・・・

目の前が真っ暗になるのか・・・

分からないけれど

自分がしたことなのに

「これぞ 狐につままれたのか?」

と思うほどでした

 

時間をかけてやっとできたと思ったので 疲れがどっと押し寄せてきて・・・

しかも初夏で そこそこ暑く

「今からもう一回同じことをするのか」

「いやいや 一旦ほどいてからなので もう一回どころではない・・・」

しかも

カバーが破れることでも無い限り 取り外すことなんてないと思い それぞれを 何回も固結びで結んでしまいました

も~ いや~

「蝶々結びにしておけば良かった~」

と 後悔しても もう遅い!

 

ぎゅ~と堅く結んだ固結び!

これがまた 爪先を使ってもなかなか取れないんです

結ぶ時は そんなに見えていなくても 大体の感覚でいけるけど

ほどくときは しっかり見えないとほどけないので まぁまぁ 前かごに顔を突っ込んだような姿勢になり 難儀この上ない体勢となります

 

だんだん 汗も出てきたりして・・・

単に暑い汗ではなく

もし 今 お隣の方が来られたらと思うと 冷や汗やらなんやら 汗がどっと噴き出します

お出会いしてしまうという もうその状況になったら

「すみません 今日はこのままお出かけしてもらえませんか?」

とお願いするしかないか?と考えてみたり・・・

 

ただただ 黙々と 紐をはずしました

なんとか 取り外し完了!

もう やれやれです

 

このまま取り付けずに帰ることもできたけれど

ここは 自分へのペナルティーとして

暑かろうが しんどかろうが 完成しなければと思い 取り付けを始めました

 

今度は また 反対側のお隣の方の自転車に取り付けることのないように注意して・・・

もう それをしたら いよいよですが・・・

しっかり確認して 懲りずにまた固結びをしました

 

おっちょこちょいにも程がありますが

なんで間違ったのか 冷静に考えてみました

ちょっと引きで自転車置き場を眺めて見ると

私の自転車は両立スタンドですが お隣の自転車は片足スタンドです

「これでなんで間違えるん?」

なのですが

本体はシルバーで 前かごは細かいメッシュと 全く同じテイストです

だからと言って間違えるのはあり得ないのですが・・・

 

私がいかに ぼんやりと生きているのかということが如実に表れている出来事です

人生で色々な失敗はありますが これはあまりにも突飛なやらかしで ある意味 私にとって 人生最大の失敗で 人生最大の恥ずかしい出来事と言っても過言ではありません

あまりにしょーもないですが・・・

 

一体私はいつから こんなおっちょこちょいになったのかと思いますが

思い起こすと 既に 10年程前にはこの状況であったのだから もしかしたら 生まれつきなのか?

 

でも

たとえどんな出来事でも なるべく良い方向に考えるとしているので

「取り外すまでの間に お隣の方が来られなくて良かった」

何より

もし あのまま お出かけをしなかったら

「あぁ~ 終わった~!」

と満足して そのまま帰ったはず

 

そうすると

その後には

恐ろしいことが起きます

 

お隣の方は ビックリ仰天!

もう 恐怖でしかないです

しかも 固結びの紐!

無料で取り付けられたカバーは 親切なのか 嫌がらせなのかと とんでもないことになるところでした

 

良かったです

本当に良かったです

とんでもないことをしたけれど 取りあえず ご迷惑をお掛けする前に 気付くことができ 大事に至らず 胸を撫で下ろしました

 

 

今日の作品

そのままでいい そのままがいい

ですが

私に関しては

そのままでいいとは言えないことが 多々ありますが・・・

 

自分のありのままを認めてもらえる人が 一人でもいれば その人はとても幸せです

そして

自分自身も 人様にご迷惑をおかけしていないのであれば

自分で自分自身を認めてあげて

「そのままでいいよ そのままがいいよ」

と言ってあげることができれば 少しは楽に生きていけるかもしれませんね

 

でも

それは 人によってはとても勇気のいることかもしれません

でも 勇気を出して 自分自身を認めてあげると また 次の勇気が湧いてくるかもしれません

 

そのままでいい そのままがいい

あなたは そのままで 十分に素晴らしいからね