皆さん
いつも雅の遊び字ギャラリーにお越しいただきましてありがとうございます
皆さんにはお変わりなくお過ごしでしょうか
先日遠方の教室に出向いたのですが
田んぼの中を走る
単線の列車に乗りました
この季節は
列車からの車窓よりも
離れた所から
列車を眺める方が
きっと美しいのだと思います
水をたたえた田んぼが
水鏡のようになり
逆さ富士ならぬ
逆さの山影や
逆さ列車になり
日本の原風景を思わせるような絶景に
目を奪われる短いひとときです
同じ構図であっても
朝と夕では全く違う印象で
夕日の頃は
真っ赤に染まる空と水田と列車で
この列車に乗ると
どこか別世界に行ってしまうのではないかと思うほど
幻想的な景色にうっとりしてしまいます
田植え前の短いひとときが
自然からのご褒美なのだと思って
存分に楽しむことができればいいなぁと思います
それでは
今日の作品です
苦手を努力するのは
尊い人
得意を努力するのは
極める人
ですが・・・
先日
教室の開講についてのご相談を受けました
私とは全く違う分野で
書道関係でもない方です
私は
遊び字を一生の仕事にしようと思ってから
18年が過ぎたのですが
この18年間
一度も教室を開講したことについて
考えたことがありませんでした
考えたことがないというのは
ちょっと意味合いが違うかもしれませんが
第三者的に
客観的によくよく考え
教室を始め
そして
折に触れて
自分で自分に
フィードバックをしたかといえば
「・・・・・」
という感じです
私は今還暦ですので
遊び字を一生の仕事にしようと思ったのは
42歳ということなのですが
世間的に
42歳で初めての仕事は遅いかもしれませんが
今の私の60歳からすると
「42歳なんて まだまだひよっこちゃんよ!」
と思います
ですが
違う見方をすれば
42歳のひよっこちゃんだったから
若さがゆえに
無謀にも
教室を始められたとも言えます
何が無謀かと言いますと
思いつきとは言いませんが
ある日
墨で字を書きたいという
強い衝動に駆られ
書き始め
こんなに楽しいことを
独り占めにしてはいけないと思い
書道の資格も取得せず
ほとんど準備もせず
つたないお手本だけ制作して
突然
遊び字の教室を開講したということです
「今から考えても 本当に無謀!!!」
「将来になんの約束もないのに・・・」
遊び字の教室が大成功したとは言えませんが
今日まで
途切れることなく
細々と続けてこられたことは
ただただお稽古に来てくださる方々がおられたということで
感謝の気持ちしかありません
話は戻りますが
教室の開講についてのご相談を受けたことで
今回
改めて
自分の教室について
そして
教室とは?
講師とは?
ということについて
真剣に考える機会をいただきました
教室の開講について
私が何かアドバイスをさせていただくなんて
本当はおこがましいことなのですが
少しでもお役に立てるのであればという思いで
お話しをさせていただきました
あくまでも私の持論ですが
教室を始めるというのは
ある意味
フロチャートの図があるように思います
まず初めに
その教室は
趣味なのか
それとも
いずれ仕事とするものなのかということです
そして
次に
仕事にはしないけれど
趣味として勝敗を決める
試合や大会に出場するのかということです
そして
次に
勝敗を決める試合や大会ではないけれど
個人的に
級や段を取得するものなのかということです
そして
最後に
あくまでも
楽しむための趣味ということです
勿論
楽しむ趣味の先に
講師となる方もおられますが
とりあえず
今回は
スタートでの教室の在り方ということにします
ということで
私の教室は
講師の私が
なんの資格も持っていないので
当然
勝敗を決める大会に出場することもなく
級や段を取得する制度を設けているわけでもなく
ただただ
趣味として楽しむということです
今まで何度か
級や段のお話しや
弟子のお話しや
会社組織による
物販のお話しのアドバイスをいただきましたが
全てお断りをしてきました
大人として
きちんとした方からすれば
「何をやってるの?」
ということで
商売人としても
本当にダメダメなのですが・・・
弟子を取ることも
会社組織にすることも
とても素晴らしいことです
ですが
持病があり
リスクのある体の私では
いつなんどき
どうなるかなんて分からないですから
皆さまに対して
無責任になることは
最小限にしておきたいという思いからです
でも
ただただ楽しむ趣味であったとしても
自分ができることは
精一杯やりたいという気持ちでいます
さて
話は戻り
想像の範疇ではありますが
仕事にしたり
試合や大会に出場したり
級や段を取得していただくようなお稽古の講師であるならば
やはり
今の私の
ただ楽しむというお稽古のやり方では
生徒の皆さんを
そのレベルまでお連れすることは難しいように思います
当然お教えするやり方も
厳しさも
ある意味
シビアなところも必要になるかもしれません
ですが
私にはそういう指導の仕方は合っていないと
自分で重々承知しています
だから今の
ただただ趣味として
存分に楽しんでもらうというやり方を採用しているのです
教室の開講について
ご相談を受けた内容は
教室の広め方や
時間設定の仕方
受講料や材料費の設定の仕方・・・・
などなど
色々とありました
教室の広め方というのは
色々なやり方があると思いますが
私の場合は
カルチャースクール様では
新聞で教室の募集をしてくださるので
多くの方に見ていただくチャンスがあり
とても有難いです
ですが
個人運営の教室は
一切宣伝をしていないので
全てご紹介です
このご紹介というのが
本当に有難く
そして
とても素晴らしいと思っています
自分が教室を始める前は
料亭などで
<一見さんお断り>
なんて聞くと
「なかなか一般人には敷居が高くて 行くことはできないのね~」
なんて思っていたのですが
いざ自分が教室を初めてみて
勿論私の教室が
一見さんお断りではないのですが
ご紹介という制度の素晴らしさを
つくづく感じます
ご紹介というのは
大袈裟に言えば
紹介する方に責任が発生するため
紹介する方も
ご自分が
「この人ならば!!!」
という方をご紹介くださいます
そして
ご紹介いただいた方も
ご紹介者のお顔がありますので
トラブルになることがありません
先日も
別々の方のご紹介で
二名の方がご入会されました
本当に有難いことです
個人運営の教室というのは
トラブルが起きず
和やかな教室運営ができることが
私は一番大切だと思っています
そして
カルチャースクール様というのは
私の個人運営の教室とは真逆で
生徒さんからのご紹介もあるのですが
殆どの方が
一見さんということになります
ですが
私の教室にお越しくださる方は
本当に有難いことに
皆さんきちんとされた方ばかりです
こちらも先日
二名様がご入会され嬉しい限りです
万一
トラブルが起きたとしても
個人運営ではないので
対処の仕方も
カルチャースクール様に
ご相談ができるので
とても心強いです
そんな訳で
教室の広め方については
一足飛びに大きな教室になるというのは難しいですが
チラシを作成して配るというのも一つの方法かと思います
そして
初期投資と思って
教室をお借りできる施設に
先に予約をして
教室案内を置いていただくことで
宣伝する方法が可能な施設を探すというのも
良いかもしれません
それから
時間設定は
長くても短くてもダメだと思うのですが
たっぷりというよりも
微妙にちょっと足らないくらいが
間延びせず
そこそこの緊張感があっていいのかもしれません
その理由は
お人によって
お稽古の進度に差があるからです
制作に時間がかかり
作品の完成が持ち越せる場合は良いと思いますが
私の教室のように
一回完結で完成していただくようなお稽古の場合は
あまり長いと
完成が早い方にとっては
ただただ待ち時間の多い
退屈なお稽古になるかもしれません
もう一点の理由は
お稽古の内容にもよりますが
カルチャースクール様での
色々な教室の生徒さんのご年齢を推測すると
お昼間ということもあり
今まで精一杯頑張ってこられた
60代以上の方が多いように思います
個人差はありますが
人の集中力はそれほど長く続くものではないということと
年齢を重ねる程
長時間はお疲れになるというご意見もあります
そんな訳で
私の教室では
一時間半設定としています
もう一点は
早く終わる方には
次回に予定のお稽古をするという考え方もあると思うのですが
私が一番教室で気を付けていることは
できるだけ
不公平が出ないようにということです
大切なお金を頂戴し
同じ金額を頂くのであれば
次のお稽古に進むという予習より
今日のお稽古の復習をしていただく方が
私は適切と考えています
受講料と材料費については
お稽古の内容が違うので
参考にはならないかもしれませんが
高くてはダメですが
かといって
安ければいいというものでもないと思います
やはり
それなりに
適正な金額があるように思います
ここ数年は
色々な物の値段が高騰していますが
私が使っている教材も
今までは1,100円だったものが
1,400円になりました
このような状況にも対処していかなければなりませんが
かといって
いきなり
生徒さんに高く値上げをお伝えするのも難しいと思います
そんな訳で
どんな時にも
対処できるように
安すぎる値段設定というのも
よくよく考えて結論を出した方が良いと思います
私も含め
値段が上がるというのは
人の心理として
喜ばしいことではないと思うからです
それから
例えば
仮にお稽古の時間が一時間設定として
その時間に
お稽古に来られる方が
お一人と十人では
当然
金額は十倍の差が出ます
コスパと言われる
コストパフォーマンスに重きを置いて考えてしまうと
一人より二人
二人より三人を良しとして
一人はコスパが悪いとなってしまいます
もし私がそのような考えになってしまう日が来たならば
きっと私は
もう教室運営をやめると思います
お金は大切なものではありますが
私は
いただくお金に重視を置かないようにしています
大切なものではありますが
そこに重視を置いてしまうと
自分が心から楽しめないように思うからです
遊び字をお教えする
正当な対価としていただくお金は必要ですが
コスパを重視することが最優先になってしまったら
純粋な気持ちで
楽しんで遊び字をお教することができなくなるように思います
今はそういうこともなくなりましたが
初めの頃は
交通費をかけて出向いて行く先に
生徒さんがお一人で
完全に赤字になるということもありました
ですが
あの時
「お一人だったら開講しません!」
としていたならば
今日の私の教室は存在しないと思います
自宅での教室の場合は
交通費もいらないので
たとえお一人で来られても
なんの問題もないのですが
出向いて行く場合であっても
カルチャースクール様や
お借りする会場に
お一人でもお許しいただけるのであれば
「赤字も良し!」
としてきました
遊び字のお稽古をしたいと思っておられる方に
こちらの都合で
そのせっかくのチャンスを奪うというのは
とても申し訳なく思います
何かを始めるということは
大小の差はあれど
初期費用は必要なことです
そこを
損得勘定だけで割り切ってしまったら
もしかしたら
チャンスも逃してしまうかもしれないと
私は思っています
損して得取れとはちょっと違うかもしれませんが
お金は大切とはいえ
全てをそこに照準を合わせるのであれば
教室を開講するという仕事は
適していないかもしれません
おこがましいと思いながらも
相談してくださった方に
最後に申し上げたのは
「お稽古に来られる誰よりも ご自分が楽しむことが一番大切なのではないでしょうか」
「ご本人が楽しくなければ 生徒さんは楽しくないと思います」
「私はどなたよりも楽しんでいるつもりです」
とお伝えさせていただきました
教室運営というのは
大手さんは別として
個人運営ならば
「笑いが止まらんくらい儲かるわ~」
なんて方は少ないのではないかと・・・
もしかしたら
割に合わないと思うことも多いかもしれません
私の持論ではありますが
「もう好きで好きでしょうがないわ~」
と思えることをお教えできるならば
お金が全てではなく
楽しくて幸せなのではないかと思います
現に私は
教室運営が
楽しくて楽しくて
幸せで幸せで
次の教室では
どんな教材を使おうかと思って
探しに行くことが楽しくて
その教材を使い
サンプルを作ることが楽しくて
明日は教室を開講すると思うと
前日の夜は楽しくて
教室を開講する日は
起床と共に楽しくて
当然
教室開講中は
最大限に楽しくて
そして
教室開講後は
余韻のごとく楽しくて
そしてそして
先の教室開講は決定しているので
教室が終わった後は
全く寂しくなく
また次が楽しみで・・・
遊び字の講師は
私にとって
ワクワクも
キュンキュンも止まらない
自分にとって天職と思っています
そう思える自分が幸せ者です
今日の作品の
苦手を努力するのは
尊い人
得意を努力するのは
極める人
ですが・・・
苦手なことを努力できる人というのは
尊敬し素晴らしいと思います
私はズボラで
堪え性もないので
苦手を努力することは
なかなかできませんが
大好きな遊び字については
どんな努力でもしたいと思っています
苦手なことを努力する
尊い人にはなれませんが
得意を努力して
いつの日か
遊び字を
極められるように
精進したいと思います
皆さんにとって
素敵な一週間でありますように
それでは
また日曜日にお逢いしましょう
雅
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